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「言の葉の庭(小説)」Audible版の感想。新海誠監督のオーディオブックは音の芸術作品!

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言の葉の庭タイトル



こんにちは。コトノバです。

 

とても心に染みるオーディオブック小説に出会ったのでご紹介します。

 

わたしがこれまで聴いたオーディオブック作品の中で間違いなく1番。

声の芸術、音の芸術とも言えるような素敵な作品ですので、よかったら少しだけお付き合いください。

※この記事は3分ほどで読めます。

 

 

小説「言の葉の庭(新海誠 著)」オーディブル版の感想【概要】

タイトルは「言の葉の庭(ことのはのにわ)」

 

大ヒット映画「天気の子」「君の名は。」の新海誠 監督の5作目で監督自ら書き下ろした小説「言の葉の庭」のオーディオブック版です。

そしてこれが、単なる「小説にナレーションをつけただけ」のものではなく、

「オーディオブックのために書かれた小説」と思えるほど、素晴らしい音声作品です。

 

この小説の主人公は、靴職人を志す高校生のタカオ(秋月孝雄)と、朝から公園でビール片手にチョコレートをつまむ女性ユキノ(雪野由香里)の2人。

雨が降ると1限目の授業をさぼって新宿御苑のベンチで靴の絵をデッサンするタカオと嘘のうわさを立てられ職場に行けなくなったユキノの、雨の日だけの2人の交流からストーリーは始まり、不器用ながらそれぞれの生き方を見つけていくまでが描かれています。

 

オーディオブックでは、映画版と同じ声優さんたちの声で語られていて物語の魅力をさらに引き立てています。

 

特に映画や活字とは異なるオーディオブック版「言の葉の庭」の魅力は以下の3つ

  1. 心に残る、リアルで美しい言葉たち
  2. 映画と同じ声優さんたちの心地よい声と表現力
  3. 映画版「言の葉の庭」にはない登場人物の心理描写

それぞれ簡単にご紹介します。

 

【魅力その1】心に残る、リアルで美しい言葉たち

このオーディオブック(小説)を聴いてまず、ここで語られるリアルで美しい言葉に心をつかまれました。

この小説は1~10話+エピローグの全11章で構成。章ごとに6人の登場人物の目線で物語が語られていますが

登場人物それぞれから見える景色、日常、リアルな心の声が、丁寧に丁寧に選ばれたであろう魅力的な言葉が一気にその世界観に引き込んでくれます。

 

実はこの小説のもととなる「言の葉の庭」の映画は、とても言葉が少ない作品。

美しい映像とピアノの音楽、そして雨の音、木々の擦れる音、街のノイズなどの効果音で表現され、言葉による説明がかなりそぎ落とされた映画です。

 

ただ、このオーディオブック(小説)は、約11時間どこを切り取っても心に残るような言葉がちりばめられています。

 

【魅力その2】声優さんたちの心地よい声と表現力

そしてこのオーディオブックの中でその美しい言葉を語るのが、映画でもそれぞれの登場人物を演じた声優さんたち。

 このオーディオブック(小説)は11章に分かれており、それぞれの章が様々な登場人物の目線で語られていますが

単なる朗読(ナレーション)とは全く異なり、声優さんたちの表現力こそが、活字だけでは表せない世界観に引きずり込んでくれる重要な要素です。

 

またそれぞれの声優さんの声が素敵で、ボーっと音を聞いているだけでも心地よい気持ちになるほどです。

 

【魅力その3】映画版「言の葉の庭」にはない登場人物の心理描写

 またこのオーディオブック(小説)の魅力として、映画にはない数々のシーンが描かれていることも見逃せない点です。

映画ではほんの少しだけ登場したような登場人物など、それぞれの日常のドラマが描かれていて、それらがより物語の深みを増します。

この作品は、最初に映画が出されそのあと小説が出版されましたが、それぞれの登場人物の背景となる出来事や性格なども、映画をつくる時点ですでにより具体的に設定されていたことがうかがえます。

 

みんな普通に生きているように見えて、実はそれぞれに背景があり、想いがあり、見えている世界が違うとうことを、そこから感じ取ることができます。

 

さいごに(新海誠監督のAudible作品は、オーディオブックの可能性を感じる)

わたしは最近オーディオブック(Amazon Audible)で読書することが増えたのですが、これまでその主な理由は「効率よく情報がインプットできるから」でした。

電車の中や、歩きながら、食事中などスマホとイヤホンがあればどこでもスキマ時間に本が読めることや、目が疲れないなどの便利さです。

 

でも「言の葉の庭」をはじめ新海誠監督のオーディオブック作品に出会い、単なる「便利な音声読み上げメディア」とは全く違い、音声作品だからこそ味わうことのできる世界観が体感できることに気づきました。

 

基本的にオーディブルを使うとき、わたしは読み上げ速度を1.6倍にして聴くのですが…

でもこの「言の葉の庭」の場合は普通の速度で再生して、じっくり声の間や息づかいまでも楽しむことをおすすめします。

 

この作品は、何度も何度も読み返す(聴き返す)ことで、そのたびに新しい発見ができる小説です。

繰り返し流し聴きする際は、寝る前のリラックスタイムなど、素敵な声と言葉に癒されるのもいいかもしれませんね。

 

なお、このオーディオブックはAmazon Audible(オーディブル)の30日間無料体験(聴き放題)を使えば全編を無料で聴くこともできます。

Audibleが初めての方は無料体験期間中に解約すれば支払いは発生しません。

 

また,、公式サイトで「言の葉の庭」を検索すると約5分間(×11章分)のサンプル再生も聴けますので「ちょっとだけ聴いてみようかな?」という人はサンプルだけでもぜひチェックしてみてください。

 

 新海 誠監督のAmazonオーディブル作品は、その他「君の名は。」「天気の子」「秒速5センチメートル」があります。