転職活動中、転職エージェントの面談に出向いたものの、 その担当者の態度に「最悪だ!」と、怒りを感じたり、 がっかりした経験のある方。
「二度と転職エージェントなど使うものか!」 という方も、おられるのではないでしょうか?
私もそういう経験があります。
ただ一方で、 転職エージェントを有効活用することが転職を成功に導く上で重要なことを私は痛感しています。
そこでお伝えしたい事は
もし本気で転職をお考えなら、良い転職エージェント探しをあきらめないで欲しい!
ということです。
というのも私は30代・40代で2度の転職を経験しましたが、 転職エージェントの協力なしで、 転職成功は難しかったのではないかと思っています。
特に40歳の2度目の転職が2ヶ月弱でスムーズに成功できたのは 、ある転職エージェント担当者Mさんのご協力のおかげでした。
でも実はこの担当者Mさん、 私が関わった転職エージェント担当者7人の中で、 第一印象は一番悪かった方でした。
そんな第一印象「最悪!」だったエージェント担当者のMさんが、最高のパートナーに一変した理由。
そして転職エージェント活用のメリットや有効活用法をご紹介します。
- 初対面で「最悪!」と感じたエージェント担当者Mさんの態度
- 転職エージェントのMさんの態度が一変した言葉
- なぜ第一印象「最悪」が「最高のパートナー」に変わったのか?
- 転職エージェント活用のメリット
- 転職エージェントを最大限に有効活用する方法
- 最後に
初対面で「最悪!」と感じたエージェント担当者Mさんの態度
ある転職エージェントに登録し、 担当者の方との最初の面談の日のことです。
簡単な挨拶をした後、担当者のMさんからいきなり言われた言葉が以下の通りです。
かなり突き放すような態度で
担当者Mさん:「40歳ですね。40代の転職内定率は2%以下と言われていまして、とても厳しいですよ。
もし◯◯さんが、まだ引き返すことができるようでしたら、 今の会社でお仕事を続けられることをお勧めしますがね〜」
いきなりこれって、腹が立ちませんか?
どれくらいニュアンスが伝わるかわかりませんが、けっこう上から目線で突き放すような印象でした。
これまで会った担当者の中にも「結構いい加減だな〜」「ちょっと冷たい感じだなあ」という人はいましたが、私の中では最悪の対面でした。
正直、Mさんの言葉を聞いた私は、厳しい現実に対するショックと、 いきなり突き放すような態度に腹が立ちました。
「 転職エージェントなんだから、 ちゃんとサポートしてくれて当然だろ!」「来なければよかった! 」
と。
転職エージェントのMさんの態度が一変した言葉
ただ、ここで凹んでも怒っても仕方ないと思い直し、そのあと私がお伝えした言葉で、 状況が一変しました。
少し強めの口調で
私:「確かに40歳の転職が難しいことは理解しています。でも一般的な確率論は私には関係ありません。
たった一社、 私に合った会社を見つけるだけだと思っています。その会社に出会うまで探し続けるつもりですので、 是非ご協力お願いします。」
この言葉を伝えた後、担当者Mさんの目の色は変わり、
Mさん:「◯◯さんのご意思、よくわかりました。 それでは私も出来る限りのサポートをさせていただきますので、 その一社に出会うまで、一緒にがんばりましょう」と。
その後Mさんは、 本当に親身になって私の転職活動をサポートしてくださいました。
Mさんとの出会いがなければ、 あの時の転職活動が2ヶ月弱では終わらなかったでしょう。
なぜ第一印象「最悪」が「最高のパートナー」に変わったのか?
ではなぜ、最初にMさんはあんな突き放すようなことを言ったか?
後でわかったことですが、一言でいうと
「私の本気度を試された」 のです。
転職エージェントに来る人の中には、 かなりいい加減な気持ちで来る人も少なくないようです。
中には紹介してもらった会社との面接をすっぽかしたり、「 本当に転職する気があるのか?」 という姿勢で面接を受ける人もいるようです。
エージェントの方にとって募集側の企業は大切なクライアント。 いい加減な気持ちで応募する人を紹介しては、 クライアントとの信頼関係にも影響します。
そこでまずは求職者に少し厳しい現実を突きつけ、「 それでも覚悟はあるのか?」 その人の本気度を測っていたのだそうです。
さらにもう一つMさん曰く
最初の突き放すような態度は
求職者への愛のムチでもあるようです。
実際のところ、特に年齢が高いほど転職は厳しいというのも現実。
その現実を突きつけられて、もしひるんだり、諦めるような人は、「本当に転職をするのか?」をもう一度しっかり考えて、覚悟しないと後で辛い思いをする可能性が高い。
「本当に転職するのか?」
「きっぱり諦めて、今の仕事ともう一度しっかり向き合い頑張るのか?」
どっちつかずの状態が一番不幸なことなので、その意思を確認しているとのことでした。
確かに、言われてみれば当然のことですね。
人を採用する企業も本気。
中途半端な気持ちで転職活動をしても、そう簡単に内定は出ません。
求職者と企業をしっかりマッチングして転職を成立させる。
そういうデキるエージェント担当者ほど、対応する求職者をある程度しぼって、とことん向き合いサポートしてくれるのかもしれません。
いわゆる選択と集中ですね。
そういう転職エージェントを味方につければ、かなり転職成功のチャンスが広がると思いますので、一つ一つの出会いを大切するよう心掛けてみてください。
転職エージェント活用のメリット
では転職エージェント活用のメリットをご紹介します。
ポイントは主に3つ。
- 非公開の求人情報を紹介してもらえる
- 面接前に企業の内部情報を教えてもらえる
- 提出書類や面接の対応など、転職に関する様々なサポートが受けられる
です。
転職活動は情報戦です。
いかに早く多くの可能性・チャンスを手に入れるかが、転職をスムーズに進めるポイントです。
無料でこれらのサービスが受けられるので、内定の確率を上げるなら活用しない手はないと思います。
ここで3つのポイントをそれぞれ簡単にご紹介します。
1.非公開の求人情報を紹介してもらえる
まず、転職エージェントを使う最大のメリットは、転職サイトなどに出ていないエージェント用の非公開の求人を紹介してもらえることです。
転職サイトなどで探してみると、無数の求人情報が出てきますが、意外と自分の希望や条件を満たす求人情報は限られています。
エージェントに登録すれば無料で非公開の案件を紹介してもらえるので、チャンスの幅を広げられ間違いなく有利です。
当然ですが、基本的に非公開案件は転職エージェントだけに公開されているものですので、もしマッチする採用情報があれば優先的に紹介してもらえます。
一般公開される案件から自分で探すよりも、ある程度マッチングした人に紹介されるので、内定の確率も上がるため、効率よく転職活動が進められます。
2.面接前に企業の内部情報を教えてもらえる
意外とこれは重要なポイントです。
いざ面接の予定が決まっても、普通は面接に行ってみるまで「どういう事を聞かれるのか?」「この会社はどんな人材を求めているのか?」はわからないもの。
ただ転職エージェントは、企業の採用担当者や面接の傾向も把握しているケースも多いので、面接の前に情報が得られます。
事前に情報を得られることで、面接に対する準備もでき、また面接スタイルの傾向もわかっていればシミュレーションもできるので、かなり心の余裕を持って面接を受けることができ、とても有利です。
3.提出書類や面接の対応など、転職に関する様々なサポートが受けられる
企業に提出する履歴書や職務経歴書の書き方はもちろん、面接でのアドバイスなど転職活動に必要な様々なサポートがしてもらえます。
担当者は自分との面談の中で把握しているので、自分の会話の癖や気をつけるべきポイントも教えてもらえます。
企業との面接中、自分がどういう対応ができているかは自分ではなかなかわからないこともあるので、転職のプロが第三者の目線で気づくことはとても参考になります。
わからないことは出来るだけ積極的に自分から相談すれば、親身になってサポートしてもらえると思います。
逆に、親身に対応してくれない担当者は見切りをつけて、さっさと次を探しましょう。
転職エージェントを最大限に有効活用する方法
では、転職エージェントを最大限に有効活用する方法をご紹介します。
こちらもポイントは主に3つ。
- 転職エージェントの担当者に、まず自分の本気度をしっかり伝える
- 複数の転職エージェントに登録して、良い担当者に出会う機会を増やす
- 担当者に納得いかなければ、エージェントに担当者の変更を申し出てもOK
です。
1.転職エージェントの担当者に、まず自分の本気度をしっかり伝える
まずは転職エージェントの担当者に、「自分が本気で転職活動をやる」という意思をしっかり伝えること。
よほど「自分は市場価値が高いので大丈夫」という人で無い限りは、
相手の出方がどうであれ、感情的にならず、まずは真摯に、自分の意思をきちんと伝えることが得策だと思います。
もし担当者に「この人はなんとか成功させてあげたい」と少しでも思ってもらえれば、それだけでチャンスは何倍にも広がると思います。
なぜなら、転職エージェントとしての最低限の対応(求職者の条件に合った案件リストの定期的なメール連絡など)は、特に最近ならAIを使って自動化されているケースがほとんどだと思います。
採用側の企業、求職者それぞれと直接コミュニケーションを取り、それぞれの特徴や考え、条件を、唯一把握している転職エージェントという存在を有効活用するには、いかにプラスαの情報を提供してもらえる?が大切です。
エージェント担当者が「この人は積極的に協力しよう」と思うのか、「この人は最低限の対応」と思うのかで、求職者としてのメリットも大きく変わってくると思うので、まずはしっかり思いを伝えましょう。
2.複数の転職エージェントに登録して、良い担当者に出会う機会を増やす
転職エージェントの担当者にしっかり自分の意思、本気度を伝えたとしても、その担当者があなたに有益な情報提供をくれるかは担当者次第です。
相性もあるかもしれません。
では自分に合った良い担当者と出会うにはどうすればいいのか?
これは、複数の転職エージェントに登録し、自分に合った担当者を見極めることが必要です。
転職エージェントは「どの会社を使うか?」ではなく「どんな担当者に出会うか?」が重要だと思います。
まずしっかり自分の意思を伝えた上で、もしそれでも「なんか違うな」と思ったら、別のエージェントでも探してみてください。
担当者の見極め方として、私が重視したのは「どれだけ求職者目線で案件を探してくれるか?」でした。
案件は次々と提供してくれても、それがこちらの重視するポイントと大きくズレていたり、担当者の勝手な都合でごり押ししてくる担当者は「使えない」と判断していました。
そんな担当者に当たった場合「転職エージェントはこんなものか」と思わず、親身になって求職者の思いと向き合ってくれる人を探しましょう。
もちろん「いまいち」と思った担当者も、わざわざ切り捨てる必要はないので、提供される情報は受け取りつつ、最低限のやり取りで繋いでおき、「何か得られればラッキー」ぐらいに思っておけば良いと思います。
3.担当者に納得いかなければ、エージェントに担当者の変更を申し出てもOK
なお、あまりにもいい加減な担当者に当たった場合は、そのエージェントに「担当者の変更」を申し出るのもアリです。
ただここで気をつけたいのはエージェントから「ただのクレーマー」のように思われるのはあまり得策ではないので、変更する場合はあるていど納得感のある理由をきちんと伝えることは心掛けた方がいいでしょう。
知人の経験談として聞いた話ですが、担当者の変更をお願いしたら、次にとても優秀な担当者を紹介してもらったというケースもあるので、もし担当者に課題があればエージェントに素直に相談してみてください。
最後に
転職を成功させるのに大切なことは、いかに多くの可能性・チャンスの機会を広げるか、だと思います。
第一印象が最悪だったエージェント担当者Mさんが、実は私を転職成功に導いてくれた最高のパートナーだったように、人同士の向き合い方一つで、状況が好転することもあります。
転職エージェントの活用は、数ある手法の一つですが、求人情報の幅を広げるという意味でも、プロとしてのサポートを得るという意味でも、あなたの転職成功に大きく貢献する可能性は充分にあります。
ですので、「転職エージェントなんて最悪だ!」と感じることがあったとしても、相手にしっかり自分の意思を伝えてみてください。
それでもダメなら、いくつかエージェントに登録し、良いパートナーが見つかるまで、諦めずチャンスを広げる努力をしてみることをおすすめします。
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